いつから「ツアー」は旗がなくなった?
初めてバリ島へいったのは10年ほど前です。
私の会社は新幹線の止まる駅の前、割と大きなビルの中にありました。
一階には旅行会社が入っていて、会社帰りに店先のパンフレットを片っ端からもらって、これまた隣のビルの一階にあるMドーナツ屋さんでお茶をしました。週に3日ほど。
ほとんどの場合が、二人でしたが、時には少し若い同じ部署の女性陣と一緒に。
後に気付くのでございますが、この時期は「糖と油、そしてストレス」つまり、糖化と酸化へ一直線だったということでございます(反省)。
この旅が、会社の同僚、プクちゃん(旅の相方)との初めての海外旅行になります。
早速、「バリ島」の3泊5日のツアーを見つけて、退勤の打刻をして一目散。
一階の旅行会社のカウンターに腰をおろし、ツアー内容を確認。
ツアーと何気に話してますが、「ツアー」は、団体さん・ご一行様というものではなくて、旅行会社がチケットやホテルをある程度の数を抑えてツアー価格で販売するというものです。
これも経験ですよね。修学旅行みたいにみんなで行くのかと思ってましたから。
笑えます。
てな具合です。
確かにHISさんは、空港を出るとHISの看板をもって、待っててくれてホテルまで送ってくれるのがほとんどです。
帰りもホテルに迎えに来てくれますから初めての国でもそう心配はありません。
そういえば、今考えてみると新婚旅行の時も「誰もいないじゃん」って思いましたっけ。
ということは、そのころからツアーってそういうことだったのね。はずかしい!
でもこれは慣れると楽ちんです。低価格で自由・・素敵です。
それより、現地に着くための成田までの移動・・。ここら辺が地方に住む者のネックになるところ。
下手すりゃ、国内での往復で数万円です。・・・少しでもバリ島についてからお金を使いたい私は、いろいろ移動手段を考えシミュレーションするわけです。
この時私は、スケジュールを立てる楽しさにはまりました。
組み合わせは沢山ありますよ。
ちなみに、成田から自宅までタクシーを使って帰ってきたこともありました。
これは、その方法でいつも成田まで移動している方のタクシーに乗せてもらったんですが。
3人だとほぼ新幹線とエクスプレスを使うのと同額。
しかも荷物は全部運転手さんがやってくれる。
人数が多い時はぜひご一考ください。
とーってもリッチな気分です。
旅の楽しさの50%はスケジュールを立てること!
さて、この旅をスタートにして、このあと数年間、半年に一度のペースで海外脱出を試みるのですが、アジアの旅行は、よっぽどの秘境でも希望しない限り、都市部への旅行です。
なので、飛行機とホテルの選び方でほとんど金額が決まります。それにオプションをつけるかどうか。そして・・。
旅の工程表作成で無視できない3つのポイント。
若い頃は、その勢いで何をやっても楽しいと思いますが、50歳にもなれば無視できない「旅を楽しい思い出にする3つのポイント」があります。
一つ目それは、自分達の「体力・食欲・気力」のレベルがどこら辺にあるかを、理解できているということ。
旅がおわって、旅を振り返ったときに「楽しかった。また行こう。」と感じるか、「しんどかった。二度と行きたくない。」と感じるか。
私は、その旅に「時間的な余裕」があったかなかったかで決まるように思います。
「急ぐ」というのは、非常に危ない。転ぶ・忘れ物をする・間違える。負のスパイラルにおちいります。
50歳になったら、「ゆったりとした時間を買う」というイメージをおすすめします。
そのほうがかっこいいです。はい。
2つ目は、旅行のコンセプトをしっかり持つということです。そうしないと相方と意見が合わなくなる。
「今回は、とにかく安くするよ」とか、「丸1日スパでお金と時間を使うよ」とか、「買いまくるよ」とか、「食事は最終日だけリッチにいくよ」とか。時には「何時まで自由時間ね」とか。現地で単独行動もありです。
そして3つ目。絶対に「こうすればよかった」とか、「こうだとよかったのに」と言わない。禁句です。その代わり、「私はこうしたい」ということを相手にはっきり伝えるということ。
この3つのルールを、はっきり言葉にしなくても守れていたからプクちゃんとの旅行が続いてきたんだと思います。
さて、始めにお話しした通り、ツアーと書いてあるものは、現地で誰かがどこかに連れて行ってくれるものだと思っていた私です。
新婚旅行と会社の研修旅行以外には、女子旅が始めての私には、姪っ子に言われるまで、バリ島の中でどうやって移動するかは、まったく頭になかったです。ただただ、ぼわーっとビーチで本を読む自分のイメージ。
ちょっと話がそれますが、会社の研修でロサンゼルスに行ったときは本当に死にそうになったです。「これ食べてください」の「これ」がすごかった。拷問だ。食べるのも仕事だったということです。
これについては故意に記憶を飛ばしたいくらいなので、またの機会に書こうと思いますが。
書かないかも。つらすぎる。
姪っ子に「おばさん、バリ行くの?行くなら、ガイドさん紹介するよ。友達のお母さんが雑貨の輸入やってて、その人の知り合い。私もこの間その友達に頼んで連絡してもらったんだ。夫婦だよ。ガイドさんと運転手さん。」と。
バリ島って公共交通機関がありませんから、車を手配しないとどこにも行けないんですよね。
姪っ子よ。ありがとう!ほんとに助かったぜ。
さて、スケジュールを考えている最中は「仕事から逃げる」っていう感じでしたが。
ガルーダインドネシア航空のプレミアムエコノミーのシートに座り、成田を旅立った時には、仕事のことは全く頭にありませんでした。
ちなみに、「プレミアムエコノミー」に乗っちゃったんです。
ご褒美ですよ。まじめに仕事をしてきたアラフィフだった二人ですから。良いんですよ。
それに職場の皆には「機内モードにするからつながらないよ」と言ってきましたし。
ホスピタリティとは?
さて、姪っ子が紹介してくれたガイドさんと運転手さんご夫婦、約束した時間にホテルに迎えに来てくれるわけです。
いつも思いますが、オプションツアーのガイドさんたち、ちゃんとお客さんを見つけます。「ミセス〇〇?」と声をかけてくれます。
ペットボトルの冷たいお水と、観光が終わって車に戻ったときに出してくれる「冷え冷えのおしぼり」は最高にいい気分でした。
言葉に出さなくても、お客様がやってほしいやり方でサービスを提供するってことですわ。
バリ島は、観光産業がメインの島ですし、この気の使い方は女性ならではのものがあったように思いますよ。
あとにも先にも「冷たいおしぼり」がクーラーボックスから毎回出てきたのは、このハニさん夫婦のガイドの時だけです。
ちなみに、運転手のご主人は日本語は話しませんでした。
すごい。
そして、親しみからなのか商売上手なのか、このガイドさんのお家にお邪魔して、飾ってあった油絵を私はかついで帰ってくることになるのですが。
40号の油絵なんですけどね。帰国してから自宅まで、新幹線の中をかついで持ってきたんですよ。
多分、この時に「バリって素敵」とインプットされたんでしょう。
自宅までお邪魔しちゃうってこと、どこかの旅行会社のオプションツアーで見かけたことがあります。
生活に触れることで、その国を身近に感じることができるということだと思います。